先生のつぶやき

弱いことが悪いことではない!弱者の戦略で戦っている唯一無二のお酢屋「飯尾醸造」

こんにちは。メタバース工学科担当教員のしゅんしゅんです。

突然ですが、皆さんのおうちにあるお酢はどの会社のお酢ですか?
有名なところだと「ミツカン」「タマノイ酢」「マルカン酢」などがあげられます。
これらのお酢はスーパーなどでも見かけることがありますね。

実は先日、京都北部 日本海に面する宮津市にある『飯尾醸造』さんに見学に行ってきました。
宮津は天の橋立で有名なところで風光明媚な土地で、ここに住みたいなと思わせるような素敵な土地なのですが、その土地で130年続くお酢屋さんが『飯尾醸造』です。

飯尾醸造は先ほど名前をあげた大手のお酢屋さんに比べたら、社員数も生産量も比べ物にならないくらい小さい会社です。宮津という立地も京都市内からは特急で2時間くらいかかり決して便利な土地ではありません。

しかし、【富士酢】という唯一無二のお酢をつくり、多くのファンを抱えています。
その秘密を5代目社長の飯尾さんはこう語っていました。

自分は以前大手飲料メーカーにいたから、大手のやり方を知っている。
大手に比べたら自分たちは弱者である。その弱者が大手と同じことをやったら力の差で必ず負けてしまう。
だから、大手と同じことは絶対にやらないと決めて、弱者は弱者の良いところを武器に戦っているのです。

人って、他人を見て、うらやましくなったり、憧れたりして、自分の良さに気づかずに他者の真似をしてしまうことってありますよね。けど、そうすると何だかつらかったり、苦しかったりしてしまう。
実は私もそういう時期がありました。自分の身の丈にあわないのに背伸びしまい、大きな失敗をしたこともあります。

他者に憧れて、真似をすることが悪いことではないです。ただ、自分自身がつらくなってしまっては意味がない。
飯尾さんは大手企業のやり方を知っていながら、それを真似するのではなく、自分たちの強みを生かした自分たちなりのやり方でお酢づくりをしていました。

みなさん、お酢はお酒からできているって知っていましたか?私は知りませんでした。
飯尾醸造は実は唯一、自分たちでお酒を造り、それを醸造してお酢にしています。他の会社は原料となるお酒を別の会社から仕入れたりしているそうです。

また、飯尾醸造はお酒の原料となるお米も「無農薬」「有機栽培」にこだわり、原料となるお米の一部は自分たちで育てたりもしているんですよ。これは宮津という土地の水の良さもあり、ここまでできるのだそうです。ここでは語りつくせないですが、他にも自分たちならではの工夫をたくさんされていました。

自分たちがいるその環境で最善を尽くす
そのために考え抜く

そんなことを学んだ飯尾醸造見学でした。

ちなみに飯尾社長は、自分の娘にこの素晴らしい宮津市を残していくために、ということで宮津市の地域活性のための活動などもされているんですよ~

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