メタバース大全

『動き出す浮世絵展』から学ぶ平面の立体表現

こんにちは。メタバース工学科担当教員のしゅんしゅんです。

前回、メタバース工学科で実施している『メタ寺子屋』の特別講義について紹介しました。
今月の主なトピック
・『Project Genie』の紹介
・動き出す浮世絵展から学ぶ平面を活用した立体表現
・メタバース関連ニュース
のうち、『Project Genie』の紹介について記事を書きましたが、今回は『動き出す浮世絵展』に関する授業で話をしたことを紹介しますね。


『動き出す浮世絵展』ってなに?

『動き出す浮世絵展」は、葛飾北斎、歌川国芳、歌川広重、喜多川歌麿、東洲斎写楽、歌川国貞など世界的な浮世絵師の作品 300点以上をもとに、3DCG アニメーションやプロジェクションマッピングを駆使して大人から子どもまで楽しめるグラフィカルなデジタルアート作品として描き、立体映像空間で浮世絵の世界に没入できる体感型デジタルアートミュージアムです。
デジタル展示に加え、江戸時代に刷られた著名な浮世絵や復刻版の浮世絵も展示し、浮世絵の歴史や江戸の文化、浮世絵師たちについて解説しているもので、いまは大阪で開催されています。
昨年は東京でも開催されていたみたいなのですが、その時はしゅんしゅんのアンテナに引っかからなかった・・・

いま、イマーシブ(没入感)展覧会が増えていますが、『動き出す浮世絵展』もその一つですね。

『動き出す浮世絵展』の総合プロデューサーの方の挨拶文にイマーシブアートに関するコメントがあるので、引用して紹介しますね。

いま、世界では「イマーシブ」と呼ばれる没入感のある体験型のコンテンツが大きな注目を集めています。デジタル技術の進歩によって高精細で臨場感のある映像体験が可能になり、過去の芸術作品を題材に現代のアーティストがデジタルアート作品として新たな感性で再構成する展示会「イマーシブアートミュージアム」は、新しいアートの潮流として受け入れられています。本展示会は世界的に評価の高い浮世絵をテーマにした空前の規模のイマーシブアートミュージアムとしてお届けするものです。

メタバース工学科の東京実習ではチームラボの見学もしましたが、このような最新のデジタル表現に触れることはとても大切なことだと思っています。
みなさんもこのようなイマーシブアートミュージアムがお近くになったらぜひ足を運んでみてくださいね。


平面なのに立体感を表現する工夫

この『動き出す浮世絵展』ですが、浮世絵が題材になっています。

浮世絵はこんな感じの絵ですよね。
これを没入感がある空間として表現するにはどうすればよいのか。

この『動き出す浮世絵展』は動画撮影、写真撮影OKでしたので、しゅんしゅんが記録用として撮影してきた映像をまず見てください。

ほんの一部ではありますが、雰囲気がわかりましたか?
そして、平面のものであっても立体的に見せることが工夫がされていることが分かりますか?

それは、

です。

遠くにあるものは小さくし、近くにあるものは大きくする
遠くにあるものは動きがゆっくりとなり、近くにあるものは動きが速くなる

※このスライドでは右側のアニメーションの方がより実際の奥行き感に近い表現になる

そういう工夫をすることで、対象物を3Dオブジェクトにしなくても、2Dの平面のままでも立体的に見せることができるんです。
『動き出す浮世絵展』はそのような工夫が随所に見られ、とても勉強になりました!

さらに、3Dではなく2Dを使うことでメタバース的によいのは2Dの方がデータが軽いということです。3DCGにしてしまうとデータ量が多くなり、空間自体が重くなってしまうことがあります。メタバースはいかにデータ量を軽くしつつ、自分の表現したいものを表現できるかが鍵になってきます。


平面をうまく使ったメタバース空間

そこで、平面をうまく使ったメタバース空間を1つ紹介しますね。

cluster上に作られたのワールド『Edo Area【Virtual Edo-Tokyo】』です。

このワールドはお城自体は3DCGなのですが、街中の建物や人物、雲などが平面になっています。
このワールドの素晴らしい点は、平面絵の建物の裏側に回れないようにアバターが移動できるエリアを制限していたり、町民などの人物も必ずアバターの方を向くようになっていて、裏側を見られない工夫がされている点です。

空に浮かぶ雲もレイヤー(層)が分かれていて、それぞれのレイヤーで雲が動くスピードが違うので、空の奥行きが表現されています。

3D空間を表現するにもさまざまな方法があるので、ぜひ他の人のメタバース空間を訪れて、良い点・真似したい点を探してみてください。

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